妊娠しやすい身体づくり
不妊を改善する漢方薬
当家漢方薬の起源について
当院長は、和歌山県紀ノ川市桃山町で、代々医院を開業する家庭に生を受けました。祖先はさかのぼること安土桃山時代から医業に携わり、その当時より不妊症・更年期障害に有効な漢方薬を開発・調合し、歴史とともに改良を重ねた一子相伝の漢方薬を処方してまいりました。
期待される効能について
当家漢方薬の主成分である「当帰芍薬散」は、当帰(トウキ)、芍薬(シャクヤク)、茯苓(ブクリョウ)、白朮(ビャクジュツ)、川きゅう(センキュウ)の5生薬から成りたち、組み合わせで次のような作用があるといわれています。
- 当帰、芍薬
- ストレスや疲労で消耗する肝血を補い、肝の機能をスムーズにする
- 川きゅう、当帰
- 血液の流れを良くする
- 白朮、茯苓
- 消化機能を促進して、余分な水分を出す
不妊に悩んでいるのに機能的な問題がみあたらないという場合、漢方では体内の血液や水分の不足や、そのめぐりの悪さを調節することで、体質を改善して懐妊するケースもありますので、普段から血行不良(冷えや肩こり)を感じたり、生理痛や腹痛がある方、むくみなどを感じる方には効果が期待されます。
当帰芍薬散とは
臨床効果として
- 更年期障害に対してホルモン補充療法(HRT)と同等の効果
- 更年期障害による身体的症状(動悸など)や精神的症状(興奮しやすい、抗うつなど)を改善
- 低色素性貧血を有する子宮筋腫女性の臨床症状(冷え、顔面蒼白など)を改善
- 月経困難症を改善
- 排卵障害に対してクロミフェンに併用すると、妊娠に至る日数が短縮
- 切迫早産に対して塩酸リトドリンの副作用を軽減
- 体外受精ー胚移植治療周期においてFSH分泌を促進させる可能性
などが証明されています。
使用時のポイント
- ・古くから安胎薬として妊娠中の諸病に用いられてきたことから、比較的安心して処方できる方剤です。
- ・顔色が悪く、疲れた印象を受ける婦人に効果があることが多いといわれています。
- ・腰痛など腹部所見がある場合にもよいといわれています。
当帰芍薬散・豆知識
6種の構成生薬のうちの、主薬である当帰と芍薬の名をとって当帰芍薬散と名付けられました。
古くは、華奢で色白の女性が当帰芍薬散の適用になりやすいことから、「当芍美人」という表現があります。
不妊治療について
瘀血による冷えによって子宮、卵巣の血流が低下すれば、卵胞発育が遅れ、無排卵となったり、卵子の質が低下する可能性があります。また、子宮頚管の粘液分泌低下、子宮内膜が薄くなり着床障害の原因となる可能性などが考えられます。
不妊治療でよく使用される当帰芍薬散は、動物実験において、排卵時に卵巣から分泌されるエストラジオールが上昇するなど科学的にも冷えを解消する効果が証明されています。
処方について
当院の漢方薬は当帰芍薬散を主成分とした生薬(煎じ薬)ですので、当院でしか処方できません。
当院では、最先端の生殖医療に加え、当院独自の漢方薬を併用した治療を患者様のご希望により行っておりますので、ご希望の方は、医師にご相談下さい。
費用について
こちらの漢方につきましては、自費となります(1ヶ月あたり約15,000円)。保険での漢方治療をご希望の方は、医師にその旨お伝え下さい。