PCOの卵巣刺激方法
PCOの卵巣刺激方法について
PCO高プロラクチン、体温、耐糖能症のため服薬しながらタイミング法を行っています。
ここ2ヶ月は薬が効き、卵胞が無事に育って排卵しましたが、先生から次第に薬が効かなくなるから体外受精も視野にと言われています。
体外受精をするなら一度にたくさん採卵できる刺激法を選択したいと思っていますが、PCOのためOHSSのリスクがあることが心配です。どのような判断材料で刺激法を決めたらよいかアドバイスを頂きたいです。
レディースクリニック北浜
Dr.奥 裕嗣
一度に自然周期ですることによって採卵数は減りますが、OHSSのリスクは少なくなるというのはあるかと思いますけど、一度にたくさんの卵をということであれば刺激方法を選択する必要があるかなと思います。
刺激方法でアンタゴニスト法という方法は、従来ロング法とかショート法など鼻の点鼻薬を使うような方法と比べますと卵巣過剰刺激症候群のリスクが1/5ぐらいに減ると言われています。
あとは注射の量も150単位ぐらいの必要最小限の量でやっていくのが良いかと思います。
あとは新鮮胚移植で妊娠した場合、またHCGというホルモンが出まして卵巣の腫れがひどくなりますので、全面凍結(オールクライオ)で1回全部凍結して、今度はホルモンの薬で内膜を作って肺移植するような方法が良いかと思います。
通常のロング法やショート法は卵を成熟させる時、HCGという注射で卵を成熟させるんですが、アンタゴニスト法はアゴニストブーストって呼んでいますが、鼻の点鼻薬のお薬を代わりに使うことによって卵巣の腫れが軽く済むことが多いです。
当院でアンタゴニスト法でお話ししたアゴニストブーストで150単位で行い、最低でも入院が必要とかそういう重症なレベルの卵巣過剰刺激症候群は一人も経験はありませんので、多嚢胞性卵胞があっても刺激方法を選択すれば、きつい卵巣過剰刺激症候群を回避することは可能かと思われます。
PCO:多嚢胞性卵巣症候群
女性のホルモンバランスの乱れによる疾患で、月経異常、過剰なアンドロゲン症状(にきび、多毛、脱毛)、卵巣に小卵胞が多数見られることが特徴です。
OHSS:卵巣過剰刺激症候群
不妊治療での排卵誘発剤使用により卵巣が過剰反応し、腫大や体液の貯留を引き起こす症状です。