体外受精の歴史
担当:キタガワ|2018.08.03
国内で生まれてくる子供のうち19人に1人は体外受精によって生まれてきており、今や体外受精という治療は一般的なことになってきています。
今回は体外受精の歴史について簡単にお話ししてみたいと思います。
世界で初めての体外受精は1978年にイギリスで成功しています。
当時は試験管の中で受精させていたということもあり「試験管ベビー」などと言われたり、体外受精で生まれてきた子供には何らかの異常があるのではないか、など様々な批判も浴びた体外受精技術でしたが、
世界の不妊に悩む多くの夫婦の希望の光となりました。
その初めての体外受精によって生まれたのがルイーズ・ブラウンさんです。
ルイーズ・ブラウンさんは他の子供と同じように成長し結婚、その後自然妊娠で2人のお子さんを出産して先日の7月25日で40歳の誕生日を迎えられました。
日本でも1984年に体外受精によって生まれた女性が、2003年に自然妊娠で子供を出産しています。
今現在もARTによって生まれた子供の予後調査が行われていますが、体外受精、顕微授精、凍結胚を使った治療などどんな技術を用いても生まれてくる子供に異常が増えるということはないと言われています。
ARTで生まれた児の経過については、今後も様々な角度から注意深く追っていく必要があり、ARTの次世代の影響の有無も検討していくことが重要な課題になっています。