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バイオプシーワーシップ

担当:タナカ|2018.07.12

 

こんにちは!
皆さまいかがお過ごしでしょうか??
先週は梅雨前線と台風による豪雨が続き、西日本の各地で土砂災害がニュースに出ていましたね。
皆様のお住まいは災害等大丈夫でしたでしょうか😵??

ニュースでご存知の方いらっしゃると思いますが、岡山県では重度の浸水被害に遭った地域があります。
私は岡山県出身なので、復興支援のボランティアが不足していることを知り、急きょ今週末はボランティアに参加をしようと思っております。
梅雨が明けて一気に気温が高くなり、熱中症の被害が多くなると思います。
被害があった地域にお住まいの方は、片付け等で熱中症にならないようお気をつけ下さいませ🍀

前置きが長くなりましたが、今回はバイオプシーのワークショップに参加したので、ご報告させて頂きます!

バイオプシーという言葉はあまり聞きなれないと思います。
バイオプシーとは一般的には生体組織診断を指します。病変部位の組織を採取し顕微鏡で病変部位を観察することによって、病気の診断または病変の拡大の程度を調べるために有用な臨床検査です。
今回は着床前遺伝子検査(PGT)に必要な細胞を採取するバイオプシーの技術を勉強するワークショップでした。

日本では、誰でもPGTを受けることは認められていません。しかしARTにおいて
着床率の向上、低流産率、妊娠に至るまでの時間短縮、治療総費用の減少は重要な課題です。
胚移植に染色体異常がない胚を1つ選択することができれば、多胎や母子に及ぼすリスク等を最小限にできます。
当院では、PGTは導入していませんが、胚培養士としてPGTの詳しい現状と技術を学びたいと思い、参加しました🔬

今回はベルギーのPGTを実際にされている方が講師で来られていたので、ワークショップの午前中は海外の実際のPGTの現状と採取した細胞の検査方法等を教えて頂きました。
個人的には、細胞の情報が全て同じではない(モザイク胚)に関する内容が気になりました。
モザイク胚の原因で知らなかったことがありましたので、今一度自分の手技を見直そうと思いました。

午後からは実際のバイオプシーの技術を指導して頂きました!
PGTのバイオプシーには細胞の成長ステージによって様々な方法があります。
今回は最近主流になりつつある、ハッチングした胚盤胞の栄養外葉バイオプシーが対象でした。栄養外胚葉とは胎盤になる細胞のことです。

最初に難しいと感じたのは、ハッチングした部分を採取するための本体の胚盤胞を固定する位置決めでした。
次に難しかったのは、ハッチング部分の細胞を細いピペットで吸引し、本体から分離させるところです。
適度な吸引で栄養外胚葉の細胞を3-5個採取し、最終的に分離したい部分を引きちぎるので、何度も訓練して感覚を養わなければ、大変難しいと感じました。
今回は丁寧にご指導して頂いたので、初めてでも何とかバイオプシーすることができました😹

1日をかけて、座学から実際の技術指導という大変充実したワークショップで、とても勉強になりました!
今回学んだことを忘れずに、理解を深め、自分の知識として大事にしていこうと思いました。