安全で精度のよい顕微授精を目指して
担当:イマイ|2018.03.23
こんにちは。培養士のイマイです。
当院培養室にこの度
安全で精度のよい顕微授精を目指し
PIEZO- ICSI(ピエゾイクシー)装置を導入していただきました。
当院ではこれまでConventional-ICSIを行なってきました。この顕微授精法は卵子の透明帯を押し破り、卵細胞質膜は吸引して穿破する方法で精子を注入します。
一方
今回導入しましたPIEZO- ICSIは圧電素子を用いた顕微授精法で、ピエゾパルスを加え透明帯を穿孔し、卵細胞質を吸引することなく、同じくピエゾパルスを加え破り、精子を注入します。
卵子に与えるダメージを最小限に抑えることができます。
多くの論文発表がありますが
PIEZO- ICSIは従来の顕微鏡より受精率が上昇したとの報告が多くあります。これは、ダメージを最小限にすることができ、正確に精子を卵子に注入すること、また変性率が低下することが挙げられます。
さらに、発生率も上昇しているとの報告もあります。
今後卵子が脆弱になっている症例にもお勧めできればと思います。
培養士にとって最先端の技術に触れることができることに感謝しながら、今後もより質の高い技術を皆さまにご提供できるよう努力していきたいと思います。